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  • 公開日:2025.07.11
  • 更新日:2025.07.11

初めての介護用品選び 失敗しない3つのポイント


ご家族に介護が必要になった時、「どんな介護用品を選べばいいんだろう?」「どこで買えばいいの?」「費用はどれくらいかかるの?」と、たくさんの疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。初めての介護用品選びは、簡単なことではありませんよね。

この記事では、そんなあなたの疑問や不安を解消し、失敗しない介護用品選びのための重要な3つのポイントを、分かりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。

1. 介護用品とは?初めての方が知っておくべき基礎知識

まず、「介護用品」とは具体的に何を指すのか、その基本的な種類から見ていきましょう。
介護用品は介護が必要な方の日常生活をサポートし、自立を促したり、介護をする方の負担を軽減したりするために使われる様々な道具や機器のことです。

代表的な介護用品には、以下のような種類があります。
①移動補助用品:
杖(つえ):歩行のバランスを保ち、体を支えるための棒。
歩行器(ほこうき):四本足などで体を支え、安定して歩くための道具。
車いす(くるまいす):座ったまま移動できる乗り物。
②入浴補助用品:
シャワーチェア:お風呂場で座って体を洗うためのいす。
入浴用手すり:お風呂の浴槽や壁に取り付け、体を支えるための手すり。
滑り止めマット:お風呂の床に敷き、滑って転ぶのを防ぐマット。
③排泄関連用品:
ポータブルトイレ(※持ち運び可能な簡易トイレ):寝室など、好きな場所に置いて使えるトイレ。
介護用おむつ:排泄の介助が必要な方が使用するおむつ。
④ベッド関連用品:
介護ベッド:背もたれや高さが電動で調節できるベッド。
体位変換クッション:寝たきりの方の姿勢を変えたり、床ずれを防いだりするためのクッション。

●介護保険制度を利用できる福祉用具と自費購入が必要な一般介護用品の違い
介護用品の中には、介護保険制度(※介護が必要になった方が、サービスや用品の費用の一部を国や自治体に負担してもらえる制度)を利用して、費用を抑えてレンタルしたり購入したりできる【福祉用具】があります。
これは「特定福祉用具販売」や「福祉用具貸与」と呼ばれるサービスで、事前に要介護認定を受けていることが条件になります。

一方で、おむつやとろみ剤、栄養補助食品、衣類など【一般介護用品】があります。
介護保険の対象外となるため、基本的に全額自己負担で購入する必要があります。
初めての方はこの違いで戸惑うことも多いですが、迷ったら地域のケアマネジャーや福祉用具専門相談員に相談するのが一番の近道です。

2. 介護用品選びの失敗ポイント①:必要性を正確に把握していない

介護用品選びで最も多くの方が陥りがちなのが、「なんとなく良さそうだから」「勧められたから」という理由だけで購入・レンタルしてしまうことです。しかし、これが失敗の大きな原因となることがあります。

●介護度や身体状況に合わない用品を選んでしまうリスク
例えば、まだ歩けるのに高機能な車いすをレンタルしてしまったり、逆に歩行が不安定なのに杖一本で済ませてしまったりするケースです。

過剰な機能は不要な負担に: 高機能な介護用品は便利そうに見えますが、必要以上の機能はかえって使いこなせず、無駄なコストになったり、かえって身体能力を低下させてしまうこともあります。
不足していると事故のリスク: 必要な機能が不足していると、転倒や事故につながる危険性があります。例えば、適切な手すりがないためにトイレで転倒してしまう、といった事態も起こりかねません。

介護用品は、利用する方の現在の介護度や身体状況、残っている能力に合わせて選ぶことが何よりも重要です。

●専門家(ケアマネージャーや福祉用具専門相談員)に相談することの重要性
介護用品は、ご家族の状況を正しく理解し、専門的な視点からアドバイスをもらうことが成功の秘訣です。
ケアマネジャー: 介護保険サービスの利用計画(ケアプラン)を立てる中で、必要な介護用品やサービスの提案をしてくれます。
福祉用具専門相談員: 介護保険制度で利用できる福祉用具に特化した専門家です。利用者の身体状況や生活環境を考慮し、具体的な製品選びや使い方についてアドバイスしてくれます。試用できる製品も多くあります。

これらの専門家は、豊富な知識と経験から、あなたのご家族に本当に必要なものは何かを見極める手助けをしてくれます。独断で決める前に、必ず相談するようにしましょう。

3.介護用品選びの失敗ポイント②:使用環境を考慮していない

二つ目の失敗ポイントは、「自宅の環境に合わない介護用品を選んでしまうこと」です。
カタログやお店で見た時には良さそうに見えても、実際に自宅に持ち込んでみたら「思ったように使えなかった…」というケースは少なくありません。
自宅の間取りや生活環境に合わない介護用品を選んでしまう失敗
よくある具体例を見てみましょう。

・介護ベッドを購入したが部屋に入らない、あるいは部屋が狭くなる:
介護ベッドは想像以上に大きいため、搬入経路や設置場所のスペースを事前に測っておく必要があります。部屋に置くと他の家具が邪魔になったり、介護者の動線が確保できなくなったりすることもあります。
・車いすを購入したが廊下が狭くて使えない、段差が多い:
車いすは、廊下の幅やドアの開口部の広さが十分にないと、方向転換ができなかったり、そもそも通れなかったりします。自宅内に段差が多い場合も、移動が困難になります。
・浴室用手すりをつけたが、かえって邪魔になった:
手すりの位置や高さが合っていないと、かえって使いにくかったり、体を洗うスペースが狭くなったりすることがあります。

このように、介護用品は「実際に使う場所」を考慮せずに選ぶと、その効果が半減したり、最悪の場合全く使えなかったりします。

●実際の使用環境を考慮することの重要性
失敗を防ぐためには、以下の点を事前に確認しましょう。
設置場所の寸法を測る: ベッドや車いすなど、大きなものは設置したい場所の縦・横・高さ、搬入経路の幅を正確に測りましょう。
動線をシミュレーションする: 実際に介護用品を置いた時に、ご本人や介護者がスムーズに移動できるか、扉の開閉に支障がないかなどを具体的にイメージしてみましょう。
自宅のバリアフリー状況を把握する: 段差の有無、廊下の幅、ドアの種類(引き戸か開き戸か)、浴室やトイレの広さなども確認しましょう。
福祉用具専門相談員による「住宅環境評価」: 多くの福祉用具事業所では、福祉用具専門相談員が実際に自宅を訪問し、環境を確認した上で最適な用品を提案してくれるサービスを行っています。積極的に活用しましょう。

4.介護用品選びの失敗ポイント③:長期的な視点が欠けている

介護の状況は、常に同じではありません。病状の進行やリハビリの成果によって、ご家族の身体状況は変化していきます。
この「変化」を見据えて介護用品を選ぶことが、三つ目の重要なポイントです。
介護状態は変化するものであることを踏まえ、現在の状態だけでなく将来的な変化も見据えた介護用品選びの重要性
例えば、最初は杖で歩けていた方が、数年後には歩行器や車いすが必要になるかもしれません。また、回復期であれば、最終的には介護用品が不要になる可能性もあります。現在の状況だけに合わせた用品を選ぶと、すぐに買い替えや変更が必要になり、無駄な出費につながる可能性があります。

変化への対応:
「今の状態にぴったりだけど、半年後も使えるかな?」
「症状が進んだら、どんな機能が必要になるだろう?」
「一時的なものだから、もっと簡易なものでいいかな?」 といった視点を持つことが大切です。
レンタルと購入の使い分けや、調整機能がある製品を選ぶメリット
長期的な視点を持つ上で、以下の点を考慮しましょう。

レンタルを積極的に活用する:
身体状況の変化に対応しやすいのがレンタルの大きなメリットです。状態が変われば別の用品に交換したり、不要になれば返却したりできます。特に、介護ベッドや車いすなど、高額でかさばるものはレンタルを検討しましょう。介護保険を利用すれば、自己負担額も抑えられます。

調整機能がある製品を選ぶ:
高さ調節機能が付いたベッドや、座面の高さや角度が変えられる車いすなど、身体状況の変化に合わせて調整できる機能を持つ製品を選ぶと、長く活用できます。

中古品の活用:
一時的にしか使わない可能性のあるものや、介護保険の対象外となるものでも、中古品を探してみるのも一つの方法です。

5.初めての介護用品選びで成功するためのステップバイステップガイド

これまでの失敗ポイントを踏まえ、初めて介護用品を選ぶ際に役立つ具体的な手順をご紹介します。このガイドに沿って進めれば、安心して介護用品を準備できるでしょう。

5-1.ケアマネジャーに相談する

まず、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所に連絡し、ケアマネジャーに相談しましょう。介護保険の申請方法から、ご家族の状況に合った介護サービスや福祉用具の提案まで、トータルでサポートしてくれます。

5-2.複数の福祉用具専門相談員の意見を聞く

ケアマネジャーを通じて、複数の福祉用具事業所の専門相談員と面談する機会を設けてもらいましょう。各社の提案や対応を比較検討することで、より自分たちに合ったサービスや用品を見つけやすくなります。

5-3.実際に試用してみる

福祉用具は、カタログだけでは分かりにくい部分も多いです。可能であれば、福祉用具の展示場や事業所のショールームで実際に見て触れてみたり、デモ機を自宅で試用させてもらったりしましょう。座り心地や操作性、ご家族の反応を確認することが大切です。

5-4.レンタルできるものはまずレンタルで試す

特に介護保険の対象となる福祉用具は、まずはレンタルで試すことを強くおすすめします。実際に使ってみてから、本当に必要か、使いやすいかを見極めることで、後悔のない選択ができます。

5-5.介護保険制度の活用方法を理解する

介護保険を利用すると、レンタルや購入の費用が大幅に軽減されます。ケアマネジャーや福祉用具専門相談員に、利用できる制度や手続きについて詳しく確認しましょう。自己負担額の上限なども把握しておくことが大切です。

6.まとめ

初めての介護用品選びは、分からないことばかりで、大きな負担に感じるかもしれません。しかし、適切な介護用品を選ぶことは、ご本人の安全と快適な生活、そして介護をする方の負担軽減に直結します。
この記事で強調した**「失敗しない3つのポイント」**をもう一度確認しましょう。
必要性を正確に把握しているか(ご本人に本当に合っているか?)
使用環境を考慮しているか(自宅で無理なく使えるか?)
長期的な視点が欠けていないか(将来の変化に対応できるか?)
そして、これらのポイントを押さえるために最も大切なのは、「専門家(ケアマネジャーや福祉用具専門相談員)に相談すること」です。彼らの知識と経験を借りながら、慎重に進めていきましょう。
介護用品選びは、介護の質を大きく左右する重要なステップです。ぜひ、この記事で得た知識を活用し、大切なご家族が安心して快適な毎日を送れるよう、最適な選択をしてください。
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