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  • 公開日:2025.09.25
  • 更新日:2025.09.26

災害時の避難に備える!携帯できる福祉用具リスト


日本は地震や台風などの自然災害が多い国です。いつ災害が起きてもおかしくない状況の中で、特に高齢の方や障がいのある方は、普段の生活とは異なる課題に直面する可能性があります。今回は、災害時に役立つ携帯できる福祉用具について、具体的なアイテムと選び方のポイントを解説します。


CONTENTS

  1. 災害時における福祉用具の重要性
  2. 携帯用福祉用具を選ぶ際のポイント
  3. 移動支援に役立つ携帯用福祉用具
  4. 日常生活をサポートする携帯用アイテム
  5. 災害時の福祉用具準備チェックリスト
  6. まとめ

1. 災害時における福祉用具の重要性

災害が発生すると、停電や断水によって、普段使っている電動ベッドやリフト、あるいは在宅酸素濃縮装置といった福祉用具が使えなくなるリスクがあります。また、自宅が被災した場合、避難所への移動を余儀なくされることも少なくありません。
このような状況では、慣れない環境での移動や日常生活のサポートが必要不可欠になります。しかし、避難所にはすべての人が求める福祉用具が揃っているわけではありません。そのため、災害発生時に備えて、普段から必要な福祉用具を携帯用に準備しておくことが非常に重要になります。

2. 携帯用福祉用具を選ぶ際のポイント

携帯用福祉用具を選ぶ際は、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。
①軽量性・コンパクト性: 災害時は荷物を最小限に抑え、持ち運びしやすいことが重要です。
折りたたみ式や分解できるタイプなど、かさばらないものを選びましょう。
②組み立てやすさ・使いやすさ: 避難先で慌てず使えるように、複雑な手順が必要ないシンプルな構造のものがおすすめです。
③耐久性と安全性: 慣れない環境での使用を想定し、丈夫で壊れにくく、安全性の高い製品を選びましょう。
④個人の身体状況に合わせた選び方: 使う人の身体機能や必要なサポートの度合いに合わせて、最適なアイテムを選ぶことが大切です。

3.移動支援に役立つ携帯用福祉用具

福祉用具にはさまざまな種類があります。ここでは、特に利用者の多い用具をいくつかご紹介しましょう。

災害時の移動をスムーズにするために、以下のようなアイテムを準備しておくと安心です。
●折りたたみ式杖
普段から杖を使っている方は、折りたたみ式のものが便利です。コンパクトに収納できるため、避難バッグに入れて持ち運びやすくなります。また、視覚障がいのある方には、折りたたみ式の**白杖(※視覚障がい者が歩行時に使う白い杖)**も重要です。
●携帯用車椅子・歩行器
「避難所までの道のりが遠い」「体力がもつか不安」という方には、携帯用車椅子や折りたたみ式の歩行器が役立ちます。軽量で持ち運びやすいタイプを選び、家族や支援者と協力して使用しましょう。
●移乗ボードやスライディングシート
避難所でのベッドや布団への移乗をスムーズにするためのアイテムです。**移乗ボード(※ベッドや車椅子間の移り変わりを楽にする板状の用具)やスライディングシート(※滑りやすい素材で体を移動させるためのシート)**は、少ない力で体を動かすことができ、介助者の負担軽減にもつながります。

4.日常生活をサポートする携帯用アイテム

避難生活を少しでも快適にするために、日常生活を助けるアイテムも準備しておきましょう。
●携帯用便座・ポータブルトイレ
避難所のトイレが混雑していたり、使用が難しい場合に役立ちます。**ポータブルトイレ(※持ち運び可能な簡易トイレ)**は、ベッドサイドに置くことができ、夜間のトイレの心配を減らしてくれます。
●折りたたみ式シャワーチェアやバスボード
避難所でお風呂を利用する場合、普段使っている椅子がないと不安に感じるかもしれません。折りたたみ式のシャワーチェアや**バスボード(※浴槽の縁に渡し、座って入浴するための板状の用具)**があれば、安定した姿勢で入浴できます。
●食事支援用具
環境が変わると、食事がしづらくなることがあります。食器の下に敷く滑り止めマットや、握りやすいグリップの付いたスプーンなどの**自助具(※障がいや身体機能の低下を補うための自助具)**があると、自分で食事をとることができ、ストレス軽減につながります。
●服薬管理や医療用品
薬を服用している方は、災害時も服用を続ける必要があります。薬を種類や飲む時間帯ごとに分けて管理できるピルケースや、ガーゼ、消毒液などの基本的な医療用品も、忘れずに避難バッグに入れておきましょう。

5.災害時の福祉用具準備チェックリスト

災害時に備え、以下のチェックリストを活用して準備を進めましょう。

◆避難バッグに入れるべき福祉用具一覧

折りたたみ式杖 携帯用車椅子・歩行器 移乗ボード・スライディングシート
携帯用便座・ポータブルトイレ 折りたたみ式シャワーチェア・バスボード 滑り止めマット・自助具
常用している薬・ピルケース 予備の眼鏡、補聴器の電池 使い捨て手袋

◆定期的な点検・交換が必要なアイテム

補聴器の電池や充電器の動作確認 ポータブルトイレ用の凝固剤 介護用ウェットティッシュや清拭剤
懐中電灯やラジオの電池 携帯用車椅子のタイヤの空気圧やブレーキの点検

◆家族や介護者との情報共有方法
①普段使っている福祉用具をリストアップし、家族と共有する
②緊急連絡先や避難場所の確認
③福祉用具の使用方法を家族に伝えておく
④避難所での生活で何が必要か、話し合っておく

6.まとめ

自然災害はいつ発生するか予測できません。だからこそ、災害時に備えて携帯できる福祉用具を準備しておくことが、ご自身やご家族の安心につながります。
今回ご紹介したアイテムは、ほんの一例です。使う人の状況や必要なサポートは一人ひとり異なります。ご自身の身体状況に合わせて、必要なものをリストアップし、定期的に見直すことが大切です。
災害への備えは、日々の生活の中での少しの心がけから始まります。万が一の事態に備え、今日から少しずつ準備を始めてみませんか。

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